PlanT lab. Vol.5 「これからの自分とチームの在り方」レポート

産業の種を見つけ、育てていくことを目指すこの地域連携型インキュベーション施設に、様々な分野で活躍する方々をお招きして、トークセッションやワークショップ、海外のプラットフォームイベントを実施しそこからの体験を通してそれぞれのアイディアを形にしていくソーシャル実験プログラム【PlanT lab(プラント・ラボ)】。

第5回のゲストは、NPO法人ブラストビート代表の松浦貴昌さん。

松浦さんは自身で会社を経営しながらNPOを立ち上げ、学生と社会人のコミュニティを作り続けてきました。そしてギフト経済ラボという新しいコミュニティを作り、新しい経済の実験をしているという様々な視点で活動をしております。

そんな松浦さんが今回話してくれたのは、キーワードして「これからの日本の変化について」「マインドフルネス」「U理論」「ギフト経済」「Doing-Being」。

まずは現在の日本を俯瞰しつつ、これからどうなっていくかをイメージするところから始まりました。人口減少・少子高齢化というのをどこまで理解しているか、グラフなどを用いて話します。
人口減少・少子高齢化というのは「労働人口が減少していく」ということであり、それとともに発達していくテクノロジーによって自動化していく仕事が増える=仕事の種類も減っていく、ということも読み取れます。

また、お金の社会の中で自分自身がどうあるべきかというのを置き去りにしてしまっている人が多いのではないかという問いも一つの観点として話します。

企業が社会を支えていて、これからも企業は存在し続ける。その中で組織としてどうあるべきか。常に良い状態を保つには、それを考え続けるシステムが必要だという「システム思考」の話。

組織が陥りがちな循環システムを好転させていくにはどうすれば良いか。参加者のほとんどの方が組織に属している方だったので、この話に対する反応は大きかったです。。。

そして自分自身が自分らしくあるにはどうしたら良いのか。手段の選択肢はたくさんあるのですが、松浦さんはマインドフルネスと呼ばれる取り組みは一つ大事だと話しました。
瞑想や座禅をはじめ、ヨガなど話題になることが増えています。こういった時間を自分に費やすことで、自分自身を見つめ、知ることにつながってくる。自分自身を整える、ということがいかに大切か。

またU理論の最初の段階である「自分の殻を破る」までの前半の段階が最も大事であって、それがマインドフルネスと関係性が深い、など幾つかの要素を複合的に捉えて話す松浦さんを見て、様々なチャレンジをしていることを痛感しました。

また松浦さんが活動しているギフト経済ラボの取り組みとして、例えば相手からの感謝などを受け取ったら、その人へ「恩返し」をするのではなくて、違う人へその受け取った優しさを送る「恩送り」をすることも大事だと話しました。

お金のように感謝などの優しさがどんどんまわれば社会も変わっていくんじゃないかという仮説を元に、優しさでつながるレストラン「カルマキッチン」や、経済のことを考えるMoney&Lifeという映画の上映会を実施しているそうです。

こういったあらゆる角度の体験をして、複合的に合わせて独自の考え方を確立していく松浦さんの話に、参加者の皆さんも対話をする機会なども含めて意見を交換し続けました。

PlanTでもこういった「新しい可能性」を体験する機会を実施することも今後考えていきたいと思います。

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PlanT lab. Vol.5 「これからの自分とチームの在り方」

2016年2月29日実施