産業の種を見つけ、育てていくことを目指すこの地域連携型インキュベーション施設に、様々な分野で活躍する方々をお招きして、トークセッションやワークショップ、海外のプラットフォームイベントを実施しそこからの体験を通してそれぞれのアイディアを形にしていくソーシャル実験プログラム【PlanT lab(プラント・ラボ)】。
第2回は、田中章愛さん。
メーカーのエンジニアとして新規事業や新製品を開発する一方、企業の中にものづくりの実験ができる共創スペースをオープンし、会社の内部と外部をものづくりの場で繋げ、新たなものづくりの火種を起こし始めています。
今回は田中さんの経験を語る上で「コミュニティ」をテーマに話してくださいました。
田中さんはスタンフォードへ留学している時期があるのですが、そこで体験したのがいくつかの研究室を横断したバーベキューのような交流する機会が頻繁にあったことです。オープンにお互いの研究の話を話したり訊いたり意見を言い合ったりすることは、日本の大学に在学にしていた時はほぼ皆無だっと話します。この経験が、企業で働いている立場として、エンジニアとして、モノづくりをしている立場としてどうしていくかを考え続けていたようです。
彼の活動のなかの一つである「品ラボ」は、品川界隈のエンジニアを始めとするモノづくりに関心/興味がある人たちが集まり、様々なテーマでトークセッションや実験を行います。
そのなかで結成されたチームはアメリカの祭典「Maker Faire」への出展をするという、ビジネスではないコミュニティでの成功体験を実現しています。
彼は話の中で「コミュニティはジャズバンドで例えると、ジャムセッションをするところから始まり、バンドが生まれ、ライブを行い、デビューをする」と話していました。
オープンに共感する人たちが集まり、やってみたいことを失敗を恐れずにやってみる。そういうところから生れる結果はクリエイティブで面白いモノが生れる。それを信じて田中さんは企業内でも課外活動でも様々な結果を出しています。
コミュニティの可能性を実体験と共に話してくださった田中さん。講義の終了後は参加者と歓談が盛り上がりました。
このPlanTでもどういうコミュニティを作っていくかどうか、とても示唆に富んだ時間でした。
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PlanT lab. Vol.2 「Take off Makers!」
2016年2月15日実施